「待ち」の深度
〈ミラーという可能性〉
「待ち」と「待ち」がぶつかる可能性があります。
「待ち」を使っている身としては、相手も「待ち」なら序盤で殴られないから安心!と思うかもしれませんが、それは相手にも言えること。
仮に「待ち」と「待ち」がお互いに待ち続けたとしたら、サイファではなくて「詰将棋」と「ババ抜き」が始まります。
〈突然の詰将棋〉
「待ち」ミラーの場合「どちらが先に虚無フェイズに入れるか」の勝負になります。
虚無フェイズに入ったら勝ち確定です。
相手が「待ち」なら序盤に自分のオーブを割られることはほぼないため、突然死の危険性がないからです。
虚無フェイズに入るためには相手よりもハンドアドバンテージを得る必要があります。
そのため、ちょっとしたミスでハンドアドバンテージを失う(相手がハンドアドバンテージを得る)と、そのまま負ける可能性が高いです。
よくあるのが「退避を増やしたいから相手主人公を殴るけど、戦闘力はこっちの方が下だから当たらないでしょう~」→「相手の支援が失敗して当たってしまう」→「あ、負けました」というパターン。
「待ち」ミラーはハンドアドバンテージのシーソーゲームと言えます。
〈ババ抜きと「ジェニー」の価値〉
「待ち」ミラーでは「ジェニー」の価値が下がります。
なぜなら、オーブが割られない(4枚以下にならない)のでOCする意味がないからです。
また「清冽な癒し」を使って手札を2枚増やしても、相手の「ヘンリー」や「デューテ」で2枚ハンデスされます。
回収したカードがそのままハンデスされる訳ではありませんが、「ジェニー」は回収に3絆を使っているのに対し「ヘンリー」は1絆、「デューテ」は絆を使わずにハンデスをしてるので、アドバンテージ的には負けています。
「待ち」ミラーはいかにババ抜きをするかの戦いです。
〈「エリーゼ」最強説〉
私は「待ち」ミラーなら「エリーゼ」が最強だと思っています。
理由は以下の通りです。
①射程持ちなので、手札からカードを使わずに後衛に触れる
②自分でオーブを割ってアドバンテージ差を広げることが出来る
③同名回収が出来るので「デューテ」OCを連打出来る
④主人公が回収能力を持っているので、「待ち」ミラーで価値が下がる「ジェニー」を採用しなくて済む
という訳で、純粋な「待ち」の力では「エリーゼ」が最強です。
私は「待ち」の力を「深度」と捉えています。
どれだけ深く待てるかどうかは、構築で決まります。
だからまずは、自分のデッキの「待ち」の深度を正しく理解しましょう。
そして相手の「待ち」の深度と比べます。
慣れて来ると相手の深度もある程度は読み取れるようになります(本当?)
相手の深度が明らかに上なら、待っても勝てません。
一か八かで攻めるしかありません。
再戦の機会があるなら、構築を変えて自分の深度を上げるのも手です。
しかし、深度を上げると打たれ弱くなるので「待ち」じゃないデッキに負ける可能性が上がります。
この辺のバランスは環境にどんな主人公が多いかで決めるといいと思います(自分が出来るとは言っていない)。
あるいは、殴るプランを組み込んでもいいでしょう。
「待ち」と「殴り」の二刀流!
自分に合った「待ち」の深度を見つけましょう!
という訳で『「待ち」の深度』でした。