「待ち」の卒業

〈「待ち」の一年〉

自分が最初に「待ち」を意識的に使ったのは2018年2月のオスティア(チーム戦)でした。f:id:lemming19881222:20190121201912j:image

それから約一年。

環境が変わり続ける中で、どこまで自分の「待ち」が通用するか試し続けた一年でした。

そして『「待ち」を前提とした構築には限界がある』という結論に達しました。

 

〈待てない環境〉

一年前に比べて今は明らかに「待ち」は警戒されています。

「待ち」対策を意図したカードも新弾が出るごとに追加される一方で、「待ち」をサポートするカードはほとんど増えませんでした(それはそう)。

「全く勝てない」という訳では決してありませんが、一年前に比べれば勝ちにくくなっているのは事実です。

そもそも自分が「待ち」を始めたのは「負けにくい」という性質があったからです。

しかし、今の「待ち」にはその性質がかなり薄れているように思います。

そうなると「相手のオーブが減らない」という「待ち」の戦術がマイナスに働きます。

相手のオーブを削るに削れない状況が続き、押し切られて負けることが多くなっています。

 

〈「待ち」を見極める〉

これからは「待ち」を前提にした構築は出来ないので、対面の主人公や状況に応じて「待ち」をするかどうかの選択をすることになります。

闇雲に主人公を攻撃して勝てるゲームではないので、時には「待ち」を選択することもあるでしょう。

これから増えるカード次第では「待ち」の復活もあるかもしれませんが、ここ一年のカードデザインを見るとその可能性は低そうですね(むしろそれをプラスに受け止めたい)。

とりあえずは16弾の発売をサイレントヒルの僻地で「待ち」ながら、研究を続けていこうと思います。

 

という訳で、『「待ち」の卒業』でした。

 

 

 

 

「待ち」の年末

〈気付けば年末〉

早いものでもう年末、年越しですね。

せっかくなのでこの一年を振り返りたいと思います。

私生活では3月に5年勤めた会社を退職し、5ヶ月くらい無職生活をしてました(笑)

神奈川にいる間は毎日サイファしてましたね……(約3ヶ月)

この期間で自分のサイファ観がかなり明確になったような気がします。

そんなこんなで全く働く気力が湧かなかったので、仕方なく実家のサイレントヒルに帰りました。

幸運にも仕事はすぐに見つかって今は労働に従事しています。

 

〈来年のサイファ活動〉

さて、来年からの自分のサイファ活動ですが、基本「遠征はしない」方針で行きます。

これには3つの理由があります。

 

①体力の問題

②家族の問題

③金銭的問題

 

①の「体力の問題」は、今の自分の仕事がかなり体を使う仕事なので、休日に遠征する体力が残らないということです。

無理に遠征して、仕事に影響が出たら本末転倒ですからね……。

②の「家族の問題」は①と関連していて、自分の体力面を家族が心配していて、遠征に否定的ということです。

実家で家族と生活する以上、家族の心情は無視出来ないですね。

③の「金銭的問題」は、主に交通費です。

1回の遠征で7000~10000円の交通費がかかります。

それに加えてカードを買ったり食事をしたりするので、なかなかの出費になります。

実家暮らしでお金にはそれほど不自由してませんが、お金の使い方は考えないといけないと感じています。

という訳で、遠征は「新弾直後」や「CS(イベント)」に限定されると思います。

突発的な遠征もあるとは思いますが(笑)

 

サイファへの期待〉

サイレントヒルに帰ってきてサイファは全然出来ていませんが、サイファのモチベは高いです。

来年も魅力的なカードがたくさん出てくることを期待しています。

 

という訳で『「待ち」の年末』でした。

 

 

 

 

「踏込み」の権利

〈2つの「待ち」〉

「踏込み」を研究することで「待ち」についての新しい考察が出来ました。

「待ち」には大きく分けて2つのタイプがあると思っています。

1つは「受動的待ち」です。

これは対面した主人公によって受動的に「待ち」をするタイプです。

例えば対面がオボロやジョフレだった場合、よほど自分のデッキが「踏込み」に特化していない限りは「待ち」を選択します。

より正確に言えば「待ち」を選択させられます。

もう1つは「能動的待ち」です。

これは対面の主人公如何に関わらず、能動的に「待ち」をするタイプです。

いわゆる「ガン待ち」と呼ばれているものですね。

私は今まで「マルス」でこの「能動的待ち」をしていましたが、最近はそれに疑問を持ち始めました。

 

〈「能動的待ち」をなぜするのか?〉

そもそも、なぜ能動的に待つのでしょうか?

サイファは攻撃することにメリットが大きいゲームです。

支援スキルを見ても攻撃側の方が強くデザインされていますし、CC事故の要素も攻撃有利の側面があります。

そんな攻撃のメリットを放棄してまで能動的に待つ理由。

それは「攻撃したら負ける」からです。

攻撃して相手の手札が増えると、相手の反撃に耐えられないから「待ち」をするのです。

自分が「チキ」を組んでいた時に常に考えていたのは「序盤をどう耐えるか」でした。

戦闘力20の「チキ」がCCするまで耐えるためには、「踏込み」の権利を放棄し、相手に渡すしかなかったのです。

これは同じく戦闘力が低い「エリーゼ」も同様だと思います。

特に「エリーゼ」は上級にCCしても戦闘力が60しかないので、「踏込み」の権利は常に相手にあります。

「待ち」の「チキ」と「エリーゼ」が対戦した時に「チキ」が踏込んで勝てることが多いのは、チキに「踏込み」の権利が与えられるからです。

 

〈「待ちマルス」の限界〉

「チキ」や「エリーゼ」は「踏込み」の権利を捨てることで、より深く「待ち」に潜ることが出来ます。

しかし「マルス」は「チキ」や「エリーゼ」ほど「踏込み」の権利を捨てることが出来ないため、深度に限界があります。

赤青「待ちマルス」で「チキ」と同じ盤面を再現することは出来ますが、それならば最初から「チキ」で待てばいいと思っています。

むしろ「マルス」は「踏込み」の権利を行使してこそ、本領を発揮出来ると思います。

今後は「マルス」で「踏込み」と「受動的待ち」の二刀流が出来る構築を研究していきたいと思います。

「踏込み」の研究を始めたことでサイファの視野や考え方が広がったのは良かったです。

 

という訳で、『「踏込み」の権利』でした。

 

 

 

 

 

 

「踏込み」のエフラム


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〈「エフラム」の「踏込み」〉

記念すべき最初(で最後かもしれない)「踏込み」デッキは「エフラム」です。

「エフラム」は7月頃からずっと構築を考えていてようやく形になりました。

「エフラム」は主人公そのものの性能で見ると3Cが実質戦闘力70、5Cが横に「エイリーク」がいるのが前提で戦闘力80、他の前衛を出せばさらに戦闘力が上がるので、攻撃力や耐久力に優れています。

また、3C「エフラム」「エイリーク」に「エフラム」「エイリーク」を回収する効果があるので、CC事故の防止、回避札の確保、5C「エイリーク」の安定した展開が可能です。

 

〈「踏込み」の暗闇〉

「踏込み」をするにあたって「相手主人公を攻撃するリスク」の対策を考えた結果、「暗闇の紋章」を採用しました。

12枚に加えて、4C「カナス」で確定で暗闇を当てることが出来ます。

ハンデスは「待ち」だけではなく「踏込み」でも有効です。

相手との手札差があり過ぎると自分の攻撃が通りにくくなり、相手の反撃をもらいやすくなります。

ハンデスは全部で4項目に分類出来ます。

 

①ユニットのスキルによるハンデス

②暗闇の紋章によるハンデス

③神速回避を強要する疑似ハンデス

④必殺攻撃を強要する疑似ハンデス

 

今回のデッキでは暗闇の紋章の②に加えて、4C「カナス」で①、5C「エフラム」の2枚割で③が期待出来ます。

暗闇の紋章の弱点として「攻撃ユニットを用意しないといけない」がありますが、「エフラム」の場合は5C「エイリーク」がTSで盤面に残りやすいので、暗闇の試行回数を稼ぐことが出来るのがメリットですね。

さらに副次効果として、暗闇が入っていることを相手に知らせることで、暗闇が刺さるのを嫌がる相手が手札を必要以上に消費してくれる可能性もあります。

 

〈「踏込み」の継続〉

踏み込み続けるためには、適切なユニット展開が必要です。

このデッキでは「エフラム」「エイリーク」に加えて、「カナス」や「ミルラ」も重要なアタッカーです。

それらを確実に引き込みたいところですが、ライブ等の回収効果ではリバースコストを使いすぎてしまいます。

そこで活躍するのが2Cと3Cの「リリーナ」です。

2Cは防御紋章、3Cは攻防紋章で手札交換が可能であり、これで手札に来てしまった暗闇ユニットや攻撃弓の「ウォルト」を捨ててアタッカーを引き込みます。

既存の魔術の紋章は攻撃時であり、このデッキでは攻撃時は暗闇を捲りたいので、防御時に使える「リリーナ」を採用しました。

「リリーナ」は射程持ちアタッカーとしても仕事をするので強いと思います。

 

〈「踏込み」の間合〉

戦い方としては序盤からユニットを展開するかをまず考えます。

相手が射程持ちや3Cがある主人公だとユニットを撃破されたり攻撃が通らない可能性が高いので、なるべく出さずに「リリーナ」の手札交換で手札の質を高めた方がいいかもしれません。

5C「エイリーク」を出してからが本番で、「エイリーク」の移動効果を上手く使っていきます。

焦って相手主人公を攻撃するのではなく、暗闇を絡めながら相手の手札と盤面をコントロールして「踏込み」のチャンスを「待ち」ます。

支援30が1枚も入ってないですが、とりあえずは戦える感じだったので、しばらくはこれで行きたいと思います。

次の「踏込み」デッキは……ルキナかな……(遠い目)

という訳で、『「踏込み」のエフラム』でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「踏込み」の定義

〈「待ち」の対義語〉

サイファを始めて「待ち」に出会い、これまで「待ち」についての研究を続けてきました。

とりあえず自分の中ではある程度の結論(今までの「待ち」の記事)が出た気がします。

これは別に『「待ち」を極めた』とかではなく、今の時点(14弾現在)で自分が考えられることは考え尽くしたということです。

また15弾が出れば新しい研究が始まりますし、新レギュレーションの「待ち」を考えるのも面白そうです。

しかし、サイファの戦術は「待ち」だけではありません。

序盤から相手主人公を攻撃していく戦術もあります。

普通はこっちの戦術が主流だと思いますが(それはそう)、「待ち」がサイファの基本だった私には考えるべきことがまだまだあります。

せっかくサイファをやっているのですから、「待ち」以外の戦術も研究していきたいと思います。

そこでまずは「待ち」の対義語を考えました。

「攻め」「殴り」「顔」などが思い付きましたが、なんだか自分の中で「待ち」の対義語としてはふさわしくないような感じがしました。

そして携帯で調べているうちに「これだ!」と思ったのが、タイトルの「踏込み」でした。

「踏込み」には「思い切ってさらに前に出る。相手に近づく。」という意味があり、相手との距離を取るイメージのある「待ち」とは対になっているような気がしました。

そこで「踏込み」について、もう少しイメージを膨らませていきました。

 

〈「踏込み」のイメージ〉

「踏込み」という言葉から私が連想したのは、剣道でした。

剣道は相手に近づいて攻撃するスポーツです。

しかし近づくということは、反撃されて負けるリスクが伴います。

これをサイファに置き換えると「相手主人公を攻撃してオーブを割ると、相手の手札が増えて不利になってしまう」になります。

また、「相手主人公を攻撃するためにユニットを展開して手札を消費してしまい、不利になる」ことにも置き換えられます。

サイファは「相手主人公を攻撃するリスクをどうケアしていくか」を考えるゲームだということに気付きました。

 

〈「踏込み」の準備〉

剣道で闇雲に相手に飛び込んで竹刀を振り回しても勝てないように、サイファも闇雲に相手主人公を攻撃しても勝てません。

「踏込み」をするための準備(構築)が必要です。

「踏込み」は「相手のオーブがなく、相手の手札に主人公札がない状況で相手主人公を撃破する」ことが最終目標です。

しかしそこには「それまで自分が敗北しない」という条件が加わります。

それを達成するための要素として、次の3項目を考えました。

 

①攻撃力

②突破力

③持久力

 

①の「攻撃力」は、相手主人公や横のユニットを戦闘で撃破するために必要な要素です。

主に「攻めの戦闘力」や「攻めの支援力」で構成されます。

②の「突破力」は、相手の想定を上回る攻撃をするために必要な要素です。

「踏み倒し」や「神速回避不可」、「効果撃破」及び「効果移動(敵)」、「再行動」などで構成されます。

③の「持久力」は、相手の反撃に耐えて戦い続けるために必要な要素です。

「受けの戦闘力」や「受けの支援力」、「手札補充」及び「回収効果」、「ハンデス」などで構成されます。

「踏込み」はこれらの要素を組み合わせて構築していくことが大切だと思います。

今回は「踏込み」の定義だけで説明を終えますが、次回からは実際に自分が使っている「踏込み」デッキを解説しながら、より詳しく説明したいと思います。

という訳で、『「踏込み」の定義』でした。

 

 

 

 

 

「待ち」の凱歌


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〈いつ殴るか問題〉

「待ち」を使っていると付きまとうのが「いつ殴るのか」という問題です。

勝てるタイミングで殴ればいいのですが、支援が弱いので弾かれることも多く、「じゃあ次のターンでいいか」となってしまいます。

そんな問題を解決してくれたのが「凱歌マルス」です。

30のパンプが入れば支援が弱くてもほぼほぼ通りますし、よしんば倒しきれなくても相手ターン中も+30なので逆転され辛いです。

凱歌はユニットを並べるほど効果的であり、「待ち」なら盤面は自分のユニットで埋め尽くされているはずなので、最大限効果を発揮出来ます。

1枚しか入っていませんが「待ち」なので複数回のデッキリフレッシュは必然であり、手札に来ないことはまずあり得ません。

万が一「チキ」で絆に落ちてしまった時のために絆回収の「ノノ」と「ンン」を8積み。

赤単も試しましたが、やはり絆回収がないと待ち切れないと結論付けました。

抜けたのは「セリカ」です。

剣「セリカ」は射程を伸ばせるカードでしたが、支援値の低さで攻撃が通らないことが致命的だったので抜けました。

OC「セリカ」はリバースコストの重さで抜けました。

凱歌することを考えると、撃破にリバースコストを払う余裕はないですね。

上手く回れば、リフレッシュでデッキの枚数が10枚以下になります。

盤面に全種類のユニットが並んだら凱歌で決めましょう。

制圧マルスが発売されてからずっと待ちマルスの調整をしてきましたが、ようやく自分の中で答えを見つけることが出来て良かったです。

という訳で、「待ち」の凱歌でした。

 

 

 

「待ち」の選択

〈14弾環境の「待ち」〉

気付いたら14弾が発売していました(笑)

環境が変わっても「待ち」は続けていきますが、自分の中で使う主人公の方向性はかなり固定化された気がします。

12弾までは「チキ」を使っていましたが、13弾からは「マルス」を使い始めて、おそらく14弾も「マルス」を使い続ける予定です。

今回は「チキ」から「マルス」にシフトした流れを整理してみたいと思います。

 

〈環境の高速化〉

OCの登場でサイファは高速化が進みました。

殴り切りのデッキは「OCされる前に勝つ」が前提で組まれています。

13~14弾の収録カードを見ても、高速化を促進させようという意図が汲み取れます。

そうなると問題になるのが「チキ」の耐久性の低さです。

絆が4枚になるまで受け20であり、無色チキにCCするまで相手の猛攻に耐えるのはかなり厳しいと言えます。

また、CCをすると射程が1になってしまうので後衛に触りにくくなるのも無視出来ません。

かといってCCをせずに後衛を触りに行けば受けは50なので、厳しいことに変わりはないですね。

その点「マルス」の場合は2~3ターン目にCCして戦闘力60~70になれる上、「エリス」がいればさらに戦闘力+10されるので、序盤の耐久性に優れています。

「エリス」は相手の攻撃を誘引する役目もあるため、見た目以上の耐久性があります。

 

〈虚無耐性〉

最近は「待ち」を使ってると、なかなか虚無フェイズが来ないという印象を受けます。

これは言い換えれば、妨害フェイズが終わらないということです。

妨害(ハンデス)しても相手が息切れをせずに攻撃してくるため、こちらが受けきれずに負けるパターンが多いです。

ゆえに「妨害しながらアドバンテージを稼いで耐久もする」必要があります。

そうなると「チキ」の場合は相手を攻撃してアドバンテージを稼ぐため、相手主人公のオーブを割らざるを得ない状況が生まれてしまいます。

これではそもそも妨害になっていません。

また効果で絆を増やすだけでは手札が増えないので、絆のアドバンテージを手札のアドバンテージに変換する必要があります。

この作業を相手の攻撃を凌ぎながら妨害をしている中で行うので、かなり難易度は高いと言えます。

その点「マルス」の場合は相手の妨害をしながら盤面を取っていけば、相手主人公に攻撃することなく手札のアドバンテージを稼ぐことが出来ます。

マルス」のドローで回避札を引けることも多く、無理なく妨害と耐久の両立が出来ます。

 

〈要求深度の低下〉

周知の事実ですが、「待ち」の深度で比べれば「マルス」よりも「チキ」の方が優れています。

ただ、今の環境で勝つなら「マルス」の深度で十分だと感じています。

予想される「待ち」対面として「エリーゼ」がいますが、「エリーゼ」は「チキ」でも(「待ち」では)かなり不利ですし、相手が「チキ」なら待たずに殴ってしまえばいいと思います。

「チキ」ほどの深度を勝つために要求されてない以上、リスクが少ない「マルス」を握った方が勝率が安定するような気がします。

おそらく「チキ」をまた握るようになるのはCCコスト2~3の「花嫁チキ」が来てからになると思います。

……来ないと思いますが(笑)

という訳で、「待ち」の選択でした。